アメリカ 胃バルーン留置術体験談 Gastric Ballon

アメリカ在住10年以上、長年ヨーヨーダイエッターで、色んなダイエットを試したけど、結局自分の食欲に勝てず毎度挫折‥むしろ毎年体重が増えて行く‥

そんな私ですが、思い切ってGastric Baloon (胃バルーン留置術) を受けました。私はOrberaというメーカーのもの。

f:id:Niconicoamericalife:20200722192519j:image

この記事では私が受けた胃バルーン留置術についての解説と体験談をお話しします。

 

目次

 

Gastric Baloon (胃バルーン留置術)とは?

胃カメラを使って胃の中にバルーン(風船)を入れて食欲を抑制する減量法です。バルーンが胃の容積の約1/3を占め、また胃から腸への食物の排泄される時間が長くなるため満腹感が得られる事で体重を減少することができると言われています。大きさは直径約10cm、容量400~700mlの生理食塩水入りのバルーン(風船)でグレープフルーツくらい。これを6カ月間胃の中に留置し、期間が終わったら再度病院で取り出してもらいます。

f:id:Niconicoamericalife:20200722194738j:image

効果

胃内バルーンを留置することで一般な運動や食事療法だけの場合と比較して、約3倍の減量効果があると言われています。

担当してくれたナースの話しによると、「平均10-15kgの効果が見込める。多い人だと25-30kg痩せる人もいるよ。でもこれはあくまで手段で、魔法ではないよ。運動も並行して効果を最大限に活かさないとね」との事。

 

安全性

バルーン留置術は20年以上前からある減量法でアメリカ食品医薬品局(FDA) でも認証済み。万が一胃の中でバルーンが割れた場合でも食塩水に青色に着色されていて、排尿の時にすぐに気付けるようになっています。

 

受けられる体重の条件

BMI ボディマス指数(Body Mass Index)が30以上です。

計算方法は

「体重(kg)÷身長(m)÷ 身長(m)」で計算できます。

※受けるバルーンのメーカーの種類や国によって条件は異なり、BMI 27以上で受けられるものもあるようです。

 

手術費用/保険適用?

私の場合は$7500ドルでした。5年病院が提携しているローン組みました。健康保険は適用されません。

f:id:Niconicoamericalife:20200722195033j:image

 

手術前の準備期間

-ナースのカウンセリング

まずは、15ページほどある問診票に現在の健康状態、過去の病歴、治療歴、薬を飲んでいるかなど記入します。記入し終わったらナースは問診票を確認。私の場合は特に大きな病気もしたことなく、問題なさそうとのことで一安心。手術までの流れの説明を受けます。

 

-グループセッション

専門の栄養士さんから、バルーン留置術を受けるにあたり、正しい食事の摂り方、手術前後の注意事項などをグループセッション形式で電話で説明を受けました。勉強会のような感じで質問があれば栄養士さんに質問もできる。時間は1時間程度、特にセッションの会話に参加はしませんでしたが、ふむふむととりあえず聞いていました。

 

-メディカルクリアランス

アメリカで手術を受けるには、健康状態をチェックし、手術に耐えられる身体かどうか、ドクターの許可が必要になります。過去に胃の手術をしていたり、妊娠中の方は受けられないようです。手術の2週間前に手術する病院とは別の紹介されたドクターに予約を取り、血液検査、心電図を取ってもらいました。軽くドクターの問診があって終了。トータル15分間くらい。結果は手術する病院に直接通達されてもし検査結果に問題があれば、2〜3日中に連絡するとの事。特に連絡も無し、無事、手術日を迎えました。

手術前日

手術の24時間前から透明な液体ものしか口にしてはいけません。水、スポーツドリンクはOK。夜12時以降は水分もダメ🙅‍♀️

 

手術当日

当日の朝、喉カラカラで病院に向かいました。

到着するとすぐに検尿をされました。そしてナースにベッドに案内されます。着てきた服の上からペラペラのガウンを前にかけられて、食塩水の点滴を装着される。バルーンを入れた直後は水分が取りにくく、脱水症状を防ぐ為との事です。

少し待っていると手術担当のドクターと麻酔担当のドクターがやって来ました。ここで初めて顔合わせ。簡単な問診を受けます。

 

そしてベッドのまま手術室へ移動…

 

ベッドに横になり、まずは生年月日を聞かれる。患者間違いがないかの確認。

麻酔をされ、担当ドクターと小話をしている間に意識が遠のいていきました。

 

何かの夢を見ていたのですが、ナースに起こされ、目を覚ましました。手術無事終了して30分間程寝ていたとのこと。あっという間の出来事でした。

「気分は大丈夫か、胃に痛みは無いか」聞かれましたが、今のところ全く痛みも不快感もありません。なんかちょっと重い?気がする程度。

車椅子に乗せられ病院の駐車場へ待ってくれていた家族と家に帰ります。車に乗った瞬間まず水を一口。12時間ぶりの水分で水が飲めるありがたみを感じました。

 

ダウンタイム

翌日

吐き気、胃痛があります。事前に聞いてはいましたが、結構辛いです。起きていると辛いので、寝ようとしますが痛みで目が覚めてしまいます。

食欲はゼロでした。ただ喉は渇くので水、スポーツドリンクを少量づつ飲むのですが、直後に吐き気に襲われほとんど吐いてしまうのです。これが本当に辛かったです。処方された痛み止め、吐き気止めも一緒に飲んだ水と一緒に吐いてしまう始末。病院からは、「もし水分摂っても吐いてしまう事が続くようなら、食塩水点滴するから電話してね」と言われていました。キンキンに冷えた氷水をガブ飲みしたい…とこの時は渇望してました。

 

3日目 昨日に引き続き、胃痛と吐き気はありまずが、大分落ち着きました。水分もゴクリと飲めます。ただ一気にコップ一杯飲んでしまうとやはり吐いてしまいます。吐いてしまうと分かっていながら、どうしてもゴクゴク水を飲みたくて飲んでは吐きを繰り返してました。

 

4日目〜5日 昨日までの痛みや吐き気が嘘のように無くなり、体調も回復。リゾットを少量作って久々の固形物。

 

6日目以降 普通の食事に戻りました。あれ?思ったよりも普通の量食べれる…?

 

胃バルーン留置術を受けた感想

術後5日目で2キロ体重が落ちました。ほとんど食べてないので当たり前ですが嬉しいです。

現在手術から1か月ほど経ちました。思っていたよりもすぐにお腹がいっぱいなる感覚はなく、普通の量を食べています。体重も残念ながら減っていません。

ただ私の場合、バルーンを入れる前は過食気味で、どんどん体重が増えて歯止めが効かなくなっていました。今は体重増加はなく、マイナス2キロの状態をキープしていますので、やって良かったと思っています。

 

あとは痩せるかどうかは自分の努力次第ですね。ナースに言われた通り、「あくまで手段で魔法ではない」という言葉を手術後改めて実感しています。

 

少しで参考になれば幸いです✨